スペシャルドラマ 氷点 第02話（最終話）

後編／「許してください…！私の罪を…。罪は陽子の中にあったのです…」。自分が辻口家の長女・ルリ子を殺した犯人の娘であると知った陽子（石原さとみ）は、早朝の川原で薬を飲み、自殺を図った。だが、駆けつけた兄・徹（手越祐也）が雪の中に横たわっている陽子を発見、かろうじて命を取り止める。数日後、意識を取り戻した陽子は、衝撃の真実を知らされる。陽子は、殺人者の娘などではなかったのだ。乳児院から子どもを引き取る際、夏枝（飯島直子）のことを不憫に思った高木裕介（陣内孝則）が、犯人の娘を渡すのをためらったのだという。陽子の本当の親は、三井恵子（賀来千香子）という女性で、夫の出征中、知人の男性と不倫の間柄となり、子どもをみごもった。それが陽子だという。真実を聞かされた陽子は、自分が不貞の中で生まれてきた人間であることを知り、新たな罪に苦しむ。そして、まだ見ぬ実母に対して、静かな憎しみを抱く。そんな中、高木の母親の葬儀を手伝った徹は、参列していた陽子の実の母・恵子と出会う。自分が生み捨てた娘・陽子が自殺を図ったことを聞いた恵子は動揺し、帰り道、交通事故を起こしてしまう。事故のことを新聞記事で知った徹は責任を感じて恵子を見舞うが、そこで恵子の息子・達哉（中尾明慶）と対面する。そのときはまだ、この一瞬の出会いが、陽子、恵子、達哉の運命の糸を複雑にからみつけてしまうことになるとは思いもよらなかった…。